野中 星
【┏━━━━━━━━━┓ ┃ 先住民族アイヌの ┃ ┃ 権利 を 尊重した ┃ ┃ 北方領土 解決法 ┃ ┗━━━━━━━━━┛】
〔＆〕
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┃ 野中 星 ┃
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佐藤 優 さんの提言
〔週間｢金曜日｣770号〕
2009.10. 9発行より
『飛耳長目』の最終文
（前文からの続き）
筆者(佐藤優)は、1956年の共同宣言の精神を発展させて、次のような内容で平和条約を締結するシナリオを追求すべきと思う。
〈ロシア連邦は、日本国の要望にこたえかつ日本国とロシア連邦の利益を考慮して、歯舞群島、色丹島、国後島及び択捉島を日本国に引き渡すことに同意する。〉
ここでポイントになるのが、「引き渡すこと」だ。日本は「ソ連によって不法占拠された北方四島を返還させた」と強調すればよい。これに対してロシアは、「北方四島は連合国の合意によってソ連に帰属した。ただし、この領土はもともとソ連に帰属した地域ではない。先住民族もアイヌ人で、現在、アイヌ人の圧倒的大多数は日本国籍をもっている。先住民族の権利を尊重するという観点からも北方四島返還がロシアの国際的威信を向上させる。領土問題を解決することによって、日本との戦略的提携を強化することができる。小さな島を四つ譲与することによって、国際威信、経済的利益の双方でロシア国家が稗益(ひえき)する」という理屈でロシア国民に説明すればよい。ロシア人は大統領がそのような決断をすれば支持する。
※佐藤 優 …作家、元外務省主任分析官
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