野中 星
【2009. 7. 5 ウルムチ騒乱事件の背景 <2009(平成21). 7.13> 〔朝日新聞記事より抜粋〕】
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│ 宗教抑圧 怒り備蓄 │
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講話で「ジハード」語れず
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ラマダン制限、食事検査も
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新彊ウイグル自治区にはウイグル族をはじめ、多くのイスラム系諸族が暮らす。普段から漢族との経済格差や差別的な取り扱いに不満を募らせてきたとされるが、最も根源にあるとみられるのがイスラム教への宗教的抑圧だ。ウルムチで大規模な騒乱が起きた背景には、「信仰の自由」を脅かされ続けてきたことへの蓄積された怒りがある。
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│ 中国当局の宗教政策 │
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①モスクで宗教指導者が講話をする際、聖典コーランの一部は読み上げることができない。
※「聖戦(ジハード)」等
②日の出から日没まで断食するラマダンも制限。
※国有企業だと漢族と一緒にご飯を食べなければならないし、食事を取っているかどうか検査もされる。
③女性が高校までは着用していた髪や顔を隠すスカーフも、大学に入学すると取らされ、男性は公務員になるとひげを生やすことを禁じられる。
④メッカへの巡礼にも制約
※当局による厳しい思想審査があり、許可される人数も少ない。
⑤宗教指導者を育てるイスラム神学校の定員はわずか数十人で、同時に社会主義思想もたたき込まれる。
■漢族住民の主張
⇒ 「自治区経済を発展させたのは漢族だ」「少数民族は大学受験でも合格ラインが低く、優遇政策を受けている」といった意識が強い。
■ウイグル族側の主張
⇒ 「発展の利益を得たのは漢族だけ。わずかな優遇の陰で、巨大な搾取が続いている」と、口をそろえて反論する。
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