野中 星
【2009(平成21). 7.30 〔聖教新聞記事より〕 国はアイヌ文化復興を 有識者懇 支援新法の検討要請】
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政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」（座長・佐藤幸治京大名誉教授）は29日、アイヌ民族を「北海道の先住民族」と位置付けた上で、国に「文化復興に配慮する責任がある」と明記し、産業振興、生活向上策など支援策に取り組むため包括的な新法制定の検討を求める報告書を決定した。
決定を受け、政府はアイヌ民族との協議の場を設ける方針。
報告書は冒頭、アイヌ問題の歴史的経緯を詳しく説明。その上で、土地所有制度の導入や差別的な「北海道旧土人保護法」施行といった日本の近代化政策が、狩猟などアイヌ民族の文化や伝統に深刻な打撃を与え、「アイヌ民族がさまざまな場面で差別の対象になった」と強調した。
現在のアイヌ文化振興法については「アイヌ語や伝統文化の維持・伝承のすそ野は広がった」とした一方で、「発展には十分に機能していない側面がある」と指摘した。
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