野中 星
【2009(平成21) 6.22 〔朝日新聞より〕 「昨秋、エルサレム共同管理を提案」 イスラエル 前 首相 政権交代で 結局白紙に】
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イスラエルのオルメルト前首相が米誌ニューズウィークの最新号で、中東和平についてパレスチナ自治政府のアッバス議長と会談した昨年９月、エルサレム旧市街周辺の聖地を、イスラエルとパレスチナ、米国、サウジアラビア、ヨルダンの５者による共同管理下に置く提案をしていたことを明らかにした。
同誌によると、パレスチナ解放機構（ＰＬＯ）のエラカート交渉局長も提案があったことを認めた。エラカート氏はアッバス議長と検討し、回答を準備し始めていたが、オルメルト氏の退陣で時間切れに終わったという。
オルメルト提案は、パレスチナ国家との国境に関し、イスラエルがヨルダン川西岸の一部を領土とする代わりに、西岸の 5.8％相当のイスラエル領をパレスチナに編集し、西岸とパレスチナ自治区ガザを結ぶ連絡道を建設する内容。またイスラエル建国に伴い発生したパレスチナ難民の帰還権は原則認めないが、人道措置として、ごく限られた人数の帰還を受け入れる方針を示していたという。
２月の総選挙後に発足したネタニヤフ政権は、エルサレムを「イスラエルの首都」とし、パレスチナと分割する意志がないことを重ねて表明している。パレスチナや米国が強く求める西岸での入植活動の全面凍結も拒否している。
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